増野鼓雪と天啓

増野鼓雪の書き残した文章を通じて真実の天啓を探求していく

十柱の神々と十種ノ神宝についての考察(六)

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くにとこたちの命は釈迦如来、をもたりの命は阿弥陀如来、をふとのべの命は弘法大師等と転生していたのだ。それは魂振りの神の内、八柱の神々が仏となって各時代に現れ、民衆を正しき道に導いていたのであった。この驚嘆する事実を中山みきは天啓により弟子等に神仏一体の理由であると教示していた。しかし、その教祖の目前で新政権の神仏を恐ぬ蛮行が強硬された

新政権は、僧侶に対して「肉食妻帯勝手なるべし」と、わざわざ命令して、僧侶に戒律を犯させ、仏法の教えにいうところの「破戒」をさせようと企図したことは明白であった。僧侶は、ほとんど全員が神官や官憲になり還俗することを強制された。

経典は、町方で包装紙として使われるというゴミ同然の扱いを受け、塔や仏は薪にするために僧侶自ら叩き割り、売りに出され、多くの宝物は、混乱に乗じた略奪等によって散逸し、二束三文で町方に出回ったといわれている。

明治政府は文明開化を掲げ、尊皇攘夷と連呼しつつ、権力を得るために天皇を利用し、権力保持のため国家神道を国民に強制した。

それまで仏教を信仰していた天皇家天照大神の末裔と称し現人神に祀り上げ、渡来人である藤原氏一族が自らの正統性を担保するため、神代文字で残されていた各部族や神社に伝承されていた古史古伝を、権力維持のために利用できる箇所を漢文で翻訳し編纂した日本書記等を再利用した焼き直しが明治維新の本質であった。

仏も神も自分達の都合で愚弄してきた人間の浅はかな歴史の証しが、日本史上の一大汚点といわれている廃仏毀釈運動における内山永久寺の徹底的な破壊であった。

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参考資料→お地場郷土史-丹波市町概観