増野鼓雪と天啓

増野鼓雪の書き残した文章を通じて真実の天啓を探求していく

神の古記

一夜の間にも(二)

人間と神様ともやはり其の通りで、其の心さへ立てかえて、神様の思召通りになれば、神様は直ちに御許し下さるのであります。若し人間がして来ただけの事をして返さなければ、神様の御許しが頂けないと云うのであったならば、人間は現世だけでなく、生れ変り…

一夜の間にも(一)

多くの御道の人の中には、斯う云う心を持って居る人があります。それは自分は今日迄に、悪い行いをして来たのであるから、中々好い心にはなれないと思い込んで居る事であります。是は一寸考えたら、その通りであります。即ち因縁の深い者は、其の因縁を返さ…

甘露台は宝

石造り甘露台 寿命薬 甘露がふる 中山みき 凡そ人として自分の生命が、一日でも長く此の世にある様に、願はぬ人はないのであります。死を望んいる仏教の信者でも、さて今死なねばならぬ時は、必ず死を恐れて医者に治癒せられんことを欲するのであります。こ…

神の透見(一)

人間の眼と云うものは妙なもので、暗い所からは明るい所がよく見えまするが、明るい所からは暗い所が中々見えないものであります。日中に都会の小路を通りますると、簾でもつるしてあると、外から内の様子は少しも分からぬのでありますが、夜は家の内へ電灯…

神の働(二)

人間自身の知って居る事は云う迄もなく、自分で思うたか思わぬか分からぬ様な事までも、神様には分かっているのであります。又人間が自分がして忘れてしもうて居ることでも、神様には分かって居るのであります。 例えば人間が人に対して、悪意を持ってしまっ…

神の働(一)

人間の身上は云う迄もなく、神様からの借物でありますが、借物ばかりであっても、其の身の内へ神様が入り込んで、御働き下さらなかったら、何にもならんのであります。 身の内に温み水気の御守護から、吸う息出す息の御守護を下されて居るから、生きて行ける…