増野鼓雪と天啓

増野鼓雪の書き残した文章を通じて真実の天啓を探求していく

高山と谷底

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高山に水がついて、谷底が無事であるという事は、自然の状態からいへば、到底考え及ぶ事ではありませんが、けれどもこの高山なり谷底なりを、人生の或比譬であると見るならば、こうした事はあり得るのであります。例へばこの水を人生の於ける或思潮と見るならば、その思潮に依って影響さるゝ所は、谷底生活をして居る者よりも、却って高山の暮らしをしている者の方が多分でると共に、多くの危険を持って居るのであります。

殊に今度の欧州戦争に依って、この事が更に明らかに説明し得られる様になったのであります。現に戦争の結果、各国の高山生活をして居る者は、非常に不安な心持ちで暮らして居るので、何時如何なる事が起こって来るかも分からないのであります。既に露西亜の如きは、過激派の思想が横行して、皇帝は殺され、貴族は四散するの止むなき有様であります。そしてその影響が今や全世界に及ばんとして居るのであります。

事実に於いても昨年過激派に於ては、その思想を東洋に普及するの必要があることを決議して、殊に支那や朝鮮には其の宣伝者が入り込んで居るのであります。そして次第に日本にも、宣伝しよと試みて居るのであります。何時この思想が日本に流れ込んで来るかとも分からんのであります。

この思想の流入に対して、日本では出来得るだけ防いで居るのでありますが、眼に見えるものと違って思想上の事でありますから、その防ぎは容易でありません。若しこの思想が輸入さられたならば、日本の高山生活者も、如何なる事を見なければならぬかも分からぬのであります。その時になれば却って谷底の生活をして居る、その日暮らしの者は安全であります。

これは現在に起こって居る、世界の有様を例に取ったものでありますが、こうした事は一村一家の上にもあるのであります。左様した時に真に神様を信仰して、その仰せを疑う事なく信じ且実行する者は、必ず救われるのであります。

何故なら水がついて来る時に、神の仰せである予言を信じて、早くその難を避けたならば、水難を逃れる事が出来るが、神を信ぜぬ者は、たとへ高い山に居ても水がついて来たならば、溺れなければならぬからであります。故にこれを要するに、高山の者でも神を信ぜぬ者は大難に出合い、神を信ずる者は谷底の生活をし居る者でも、神に依って助かる事が出来るから、谷底にもても危なげはないと仰せられたのであります。

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