増野鼓雪と天啓

増野鼓雪の書き残した文章を通じて真実の天啓を探求していく

夢と月日(二)


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又私の経験から申しますと、教会を私が独断で移転する手続きをして本部へ来た所が、支庁長がどうしても許してくれない、それで大変困って居たら、その夜御本席の夢を見ました。その時さあ/\許してやるで/\、私が許してやるでと仰せになりました。ところが翌日支庁長が更迭になりして、後任者が丁度御本籍が夢で仰せられた通りに、云うて下さったのであります。して見ますると夢で見た云うのも、翌日支庁長が云うて下さったのも、皆神様であります。故に神様もさあと云うたら、夢枕に立っても知らすと、仰せになって居るのであります。と云って好い夢ばかりを見る訳にもまいりません。悪い夢を見なければならん事もあります。しかしそれは要する心の理を見せられて居るのでありますから、そこから悟って行かねばなりません。

又誠もこの夢と同じで、人の誠が無かったら、他の人に誠があっても、それを見出すことが出来ないからであります。故にそれも亦神様に見せて頂かねばならぬので、勝手に見ようと思うても見られるものではありません。

又誠の話を聞くのもその通りで、誠が無かった誠の話は聞かれぬのであります。例へば話す者の方から云へば、或教会ではお話が流れるように出るが、或教会では少しも出ない事があります。これはその教会が治まって居るか居ないかに依って、その理が写って思わぬ好い事が話せる事もあれば、思いながら止まる事があるのであります。これその教会に誠がないからであります。故に誠の無い者は、誠の話しも聞かれぬのであります。

私の経験から申しましても、私は相手次第でその場限りの話をする事もあれば、相手が実行する心で聞く場合は、真から御話をする事もあります。故に神様もその通りで、こちらの心次第で、心だけの理を見せて下さるのでありますから、誠を見るには、自分が誠になる心でなければ、どうしても見られないのであります。

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