増野鼓雪と天啓

増野鼓雪の書き残した文章を通じて真実の天啓を探求していく

教祖略伝 迫害(一)

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大和神社鳥居内。棟上げの日の翌日は丁度、江戸幕府が神社を統制するための法令・諸社禰宜神主法度(ショシャネギカンヌシハット)に基づき全国の神社に対し、社領の売買禁止などのほか、吉田神道を正統としてその統制に服することを義務づており、それに基づき日本諸国神祇道取締方を拝命していた守屋筑前守が特別 な祈祷を一週間していた最中であった。

元治元年十月二十六日、勤め場所の棟上げ日、大豆越の山中家よりの招待に応じ、一同同家に行かんと教祖に伺った。教祖は神の前通るなら勤めをして行けと仰せになった。

門弟の方々は途中、大和神社の前を通るので、勤めをしようと太鼓を打ち鳴らし、南無天理王命と声高く、鳥居内で勤めを始めた。

その物音に神主出て来り、社前を穢すの故を以て、三昼夜神社前の家に留置し、太鼓は没収し、各自の庄屋を呼び出して叱り付けた。