増野鼓雪と天啓

増野鼓雪の書き残した文章を通じて真実の天啓を探求していく

根の力(二)

f:id:kosetu-tenkei:20211205113355j:plainしかしこれは余事でありますが、とにかく神様は随時随時に現れて、子を守って居られた事は明らかであります。所が約束の年限が来たので、此の道を始める為に、神様が何れも元の屋敷に、お帰りなったのであります。そしてこれからは木の根、即ち日本の国の価値を、世界へ現して行く、と仰せられるのであります。それには第一も先ず、元の屋敷の理からして現して行かなければなりません。それで日本の国のことと、道の上のこととは、両々相俟って行くので、それを合図立合いと仰せられたのであります。

尚これを今日迄の歴史の上から考へて見ますと、本教の創立当時、即ち天保九年頃から、維新の論が喧しくなり、此の道が伝わりかけると、維新になったのであります。そして明治二〇年本教組織せられると時に、憲法が発布せられて日本がその国体を変じて、立憲国になったのであります。それから明治二十七年の日清戦役当時に、本教には安堵事件なるものが起こったのであります。そして三十七、八年頃には、日清戦争が起こると共に、本教取消の問題が議会に提出せられたのであります。そしてそれが済んで日本が世界の於ける一等国に列せられると共に、本教は独立して一教派をなすに至ったのであります。そして日独戦争が起こった時に、本教には前館長公の帰幽、其の他の節が現れて来たのであります。

かように道の進んで行くのと、日本の国の発展して行くのとは、同じ歩調で進んで行くのであります。そこで日本の将来にそうした事が現れるとしたならば、本教の将来の上にも、又大事変が起こって来なければならぬと云う事を、覚悟して居なければならぬと云う事であります。

又これを宗教発達の歴史の上から考へましても、天理教の将来には、大なる困難が起って来なければ、世界的に広まると云う事は出来ないのであります。何故なら各教の信徒は、大なる迫害の下に布教をしたのであって、それに比べると本教の迫害の如きは、まだ足らぬからであります。故に本教を信ずる者は、今後本教の上に現れて来る困難な道を予想して、今より大なる覚悟をして置かなければならぬのであります。

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10月26日秋の大祭記念十柱の神の御心と御守護

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