教組は御在世中に多くの人を助けておられるが、助けられたからと云って皆ついて来たかと言へば、殆どついて来なかった者ばかりだったのであります。ついて来た人は僅か二十人位に過ぎなかったのであります。
その二十人のものが教祖の精神を受けついで、道を立てねばならんと云う誠の精神で、道を通られたのであります。神様はその誠の精神のある者を道具として、日本あら/\の道をつけられたのであります。
けれども、日本あら/\の道をつけるために連れてお通りになった二十人の真実の人は、年と共になくなられているが、それと反対に、神様が世界一列に踏みならざるべき年限の理は、年と共に迫って来るのであります。又古い先生は皆苦労の道を通っておられるから、しっかりした方であるが、若い者には苦労がしていないから、頗る頼りないのであります。現在では、この世界一列すます足場になるべく、頼りのあるものが、誠に少ないのであります。
それで神様も「ひろい世界や国中に石も立木もないかいな」仰せられてあります様に、石なり立木なりになる人を、常に求めて居られるのであります。
立木と云うのは理をたて切る人であり、石とは、どんなことに出会って辛抱し、どんな苦労をも堪へしんで通るものであって、この二つの者がない以上教会は立ち行かないのであります。それで教会はどんな難儀をしても辛抱する人と、理を立て切って行く人とがあれば必ず発達するのであります。この必要な材の要る時に、神様は青年会を与えて下さったんのであります。
お屋敷からこの青年会が現れたと云うことによって、神様の御思召がはっきりと、私等の胸の中に分かって来るのであります。即ち天理教会青年会は「道の有用の材を作る道具である」と云うことが出来るのであります。
でありますから、皆さんがだん/\修行して、誠の心になって行けば、神の意思が分かって来るのであります。そうすれば教会の内に座っていても、神と人との間に立って取次が出来る様になるのであります。またそうすれば、この青年会を通じて、先人の後継者となり得ることが出来、神様の御思召が達せられるのであります。
それで今の所ではこの青年会のために尽すと云うことが、神に対する唯一の御奉公であると思うのであります。
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